· 

【「介護・学び舎・遊び場、就労支援等みんなの居場所・いしいさん家52間の縁側」のオープニングセミナー・内覧会に参加しました】

NPO法人こだまの集いの室津です。

11/12(土)、こだまの集い・代表理事の室津と監事の小出さんと一緒に、千葉県八千代市米本にある「介護・学び舎・遊び場、就労支援等みんなの居場所となるケア施設」である「いしいさん家52間の縁側」のオープニングセミナー・内覧会に参加させて頂きました。

以下、監事の小出さんより報告レポートなります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■52間の縁側は、は古代・出雲大社の佇まいに似ている?!
「52間の縁側」について、室津さんが、以前東博でご覧になった古代の出雲大社に雰囲気が似ていると仰ったので、一体どんな建物なのだろう?と、ワクワクしながら会場を訪れました。

期待に胸を膨らませ、その建築を眺めました。
52間(約95メートル)の縁側がすっと伸びていて、なるほど、うっすらと神殿のような佇まいを感じて、室津さんの鋭い直感に納得した次第です。

次に目に飛び込んできたのは「レヴィ・ストロース:野生の思考・ブリコラージュ」と記されたホワイトボード。
そしてホワイトボードの隣に設置されたテントの下で建築家の山崎さん、介護リハビリテーション専門家の三好さん、いしいさん家の石井さんによるセミナーの対談模様。

■近代、地域ケア、野生の思考
セミナーの中で印象に残ったフレーズをいくつかご紹介できればと思います。
※一晩経つと、詳細は殆ど忘れてしまう為、実際のフレーズと異なることがあるかもしれませんが、何卒ご容赦ください。

「施設だけで介護するのは限界があり、施設を地域に開く必要がある」
「52間の縁側の『縁側』とは、まさに、外側である地域と内側である施設の間に存在する中間的存在、境界的な存在」
「近代において、日本家屋から生と死の場、部屋である『納戸が無くなった』ことの意味は、『日本家屋から生と死が消えた』といここと」
「近代が追い求めてきたこと、例えば機能性、効率性、SDGs、LGBTQといったラベリング、教育、医療等の社会的制度など、
そうした近代の規範から、落ちこぼれたてしまった、人・もの・ことに対する一つの解として、52間の縁側がある」
「介護は教科書通りにはいかない、アドリブの方がうまくいくことがある。」
「一人ひとりケアが異なるから、その一人ひとりをみていくと、その(共通的な)地下水脈みたいなものに突き当たることがある」

正解かどうか分かりませんが、
地域におけるケアは、医療制度・介護制度、教育制度といった近代の仕組みからこぼれてしまう方だっていらっしゃるし、そぐわない事象もある。
そのような、地域ケアにおける「効率的ではなく、合理的ではなく、混沌とした状況」に対してレヴィ・ストロースの「野生の思考」や、「ブリコラージュ」の概念が発動される必要があるというメッセージとして受け取りました。

非常に勉強になりました、地元国立市での地域ケアでも是非参考にさせて頂きます。

 

ありがとうございました!!
■テクノロジーで誰もが介護したくなる社会の実現を目指す宇井さん
室津さんに、対談セミナーのあと株式会社abaの宇井さんをご紹介頂き、暫く3人で話し込みました。
宇井さんは「ケアラーの介護負担軽減を目指す、業界初のにおいで尿と便を検知する排泄ケアシステム Helppad」を開発した介護テック・スタートアップ企業のCEO。
ご自身のヤングケアラーとしてのご経験を通じて「テクノロジーによるサポートで介護が楽しく」なり、介護ロボット開発を志します。
大学受験で筑波大学(介護スーツ開発)の研究室を目指すも、筑波大の担当教授に「あなたの進むべき研究室は別の大学にありますよ」とアドバイスされ千葉工大へ入学、
在学中にabaを起業、Helppadを開発、現在に至ります。

「筑波大学のお話」「研究開発秘話」「目指すビジョン」など滅茶苦茶面白いお話を伺いました!

その場で「国立市で、地域の皆様と「地域ケア勉強会」という学びの場を主宰していますので、是非、ご登壇お願い致します!」という申し上げたら即決でご快諾頂きました!!
→国立市の皆さま、来年の地域ケア勉強会是非お楽しみにしてて下さいね〜
素晴らしい勉強会になる予感しかありません!!

 


ということで、とても楽しい一日になりました!!
ありがとうございました